眼圧検査
眼圧とは?眼圧検査と手法について
眼圧ってなに?
眼圧とは、眼球の内側から外側にかかる圧力のことであり、目の健康状態を知る上で非常に重要な指標となります。
眼圧のしくみ
私たちの眼球は、水風船のように丸い形を保っています。
これは、眼球の中に満たされている「房水(ぼうすい)」という液体が、一定の圧力を保ちながら循環しているためです。
房水は、毛様体という組織で作られ、角膜や水晶体といった血管のない組織に栄養を供給する役割を担っています。その後、房水は「隅角(ぐうかく)」という場所にある排出路から眼球の外へ排出されます。
この房水の作られる量と排出される量のバランスによって、眼圧が一定に保たれています。
眼圧の正常値
眼圧の正常値は、一般的に**10~21mmHg(ミリメートル水銀柱)**とされています。ただし、眼圧は1日の中でも変動(日内変動)したり、季節によっても変動したりします。また、角膜の厚さによって測定値が変わることもあります。
眼圧が高いとどうなる?
眼圧が高すぎる状態が続くと、視神経が圧迫されて傷つきやすくなります。
これにより、視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気「緑内障」を発症するリスクが高まります。緑内障は、日本人の失明原因の上位を占める病気であり、40歳以上の約20人に1人が発症していると言われています。
高眼圧症とは、眼圧は高いものの、視神経や視野に異常がない状態を指します。しかし、高眼圧症と診断された場合でも、将来的に緑内障に移行する可能性があるため、定期的な経過観察が重要です。
眼圧が低いとどうなる?
眼圧が低すぎる場合も問題となることがあります。例えば、網膜剥離などの病気が隠れている可能性もあります。
眼圧が高くなる主な原因
眼圧が高くなる原因は様々ですが、主に以下のようなものがあります。
「房水の排出経路の異常」
房水の排出口である線維柱帯やシュレム管が目詰まりを起こしたり、隅角が狭くなったりすることで、房水の排出が滞り、眼圧が上昇します。
「 生活習慣」
・ストレス、パソコンやスマートフォンの長時間使用: 目への負担がかかり、眼圧が上昇しやすくなります。
・過度な運動(心拍数が過度に上昇するもの、頭を低くするポーズなど): 一時的に眼圧が上昇することがあります。
・喫煙: 血管が収縮し、血流が悪化することで眼圧上昇につながることがあります。
・うつ伏せ寝、高い枕、長時間の下向き姿勢: 眼球が圧迫されたり、血流が悪化したりすることで眼圧が上昇することがあります。
・睡眠時無呼吸症候群: 目や脳が低酸素状態になり、眼圧が上がって視神経に負担がかかることがあります。
・カフェインの過剰摂取: 特に遺伝的要素がある人は、眼圧上昇のリスクを高める可能性があります。
「遺伝」
緑内障は家族歴があると発症リスクが高まります。
「病気や薬の影響」
外傷、白内障、ぶどう膜炎などの目の病気や、ステロイド点眼薬の長期使用などが原因で眼圧が上昇することがあります。
眼圧の測定方法
眼圧は、眼科での検査で測定することができます。主な測定方法は以下の2種類です。
・非接触型眼圧計(NCT): 目に直接触れず、空気の塊を吹き付けて角膜の一時的なへこみ具合から眼圧を測定します。「目にシュッと風を当てられる」検査がこれにあたります。痛みはなく、短時間で行えるため、健康診断などでも広く行われています。
・接触型眼圧計(ゴールドマン眼圧計など)
点眼麻酔をした上で、目に直接器具を当てて測定します。より正確な測定が可能で、精密検査や治療効果の確認などで用いられます。
まとめ
眼圧は、眼球内を健康に維持しする大切な役割があります。
人の正常な眼圧値は15,5+2,6mmhgとされ、標準偏差の上限となる21mmhg以下が正常眼圧の範囲となります。また、眼圧は種々なの要因や日内変動することが分かっており房水の生産量と流出量のバランスが崩れると変動します。このように眼圧の変動は眼の異常を知る重要な手がかりとなり正常人の日内変動は、日差5mmhg以内とされ、眼圧の高い眼は緑内障を患っている場合があり、先天性・遺伝性・後天性・外傷性・急性疾患や高眼圧、低眼圧などの眼圧調整機能低下障害など眼圧検査は重要な役割を担っています。眼圧は目の健康状態を示す重要な指標であり、特に緑内障の早期発見と治療には欠かせません。40歳を過ぎたら、定期的に眼科で眼圧検査を受けることをおすすめします。
眼圧とは、眼球の内側から外側にかかる圧力のことであり、目の健康状態を知る上で非常に重要な指標となります。
眼圧のしくみ
私たちの眼球は、水風船のように丸い形を保っています。
これは、眼球の中に満たされている「房水(ぼうすい)」という液体が、一定の圧力を保ちながら循環しているためです。
房水は、毛様体という組織で作られ、角膜や水晶体といった血管のない組織に栄養を供給する役割を担っています。その後、房水は「隅角(ぐうかく)」という場所にある排出路から眼球の外へ排出されます。
この房水の作られる量と排出される量のバランスによって、眼圧が一定に保たれています。
眼圧の正常値
眼圧の正常値は、一般的に**10~21mmHg(ミリメートル水銀柱)**とされています。ただし、眼圧は1日の中でも変動(日内変動)したり、季節によっても変動したりします。また、角膜の厚さによって測定値が変わることもあります。
眼圧が高いとどうなる?
眼圧が高すぎる状態が続くと、視神経が圧迫されて傷つきやすくなります。
これにより、視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気「緑内障」を発症するリスクが高まります。緑内障は、日本人の失明原因の上位を占める病気であり、40歳以上の約20人に1人が発症していると言われています。
高眼圧症とは、眼圧は高いものの、視神経や視野に異常がない状態を指します。しかし、高眼圧症と診断された場合でも、将来的に緑内障に移行する可能性があるため、定期的な経過観察が重要です。
眼圧が低いとどうなる?
眼圧が低すぎる場合も問題となることがあります。例えば、網膜剥離などの病気が隠れている可能性もあります。
眼圧が高くなる主な原因
眼圧が高くなる原因は様々ですが、主に以下のようなものがあります。
「房水の排出経路の異常」
房水の排出口である線維柱帯やシュレム管が目詰まりを起こしたり、隅角が狭くなったりすることで、房水の排出が滞り、眼圧が上昇します。
「 生活習慣」
・ストレス、パソコンやスマートフォンの長時間使用: 目への負担がかかり、眼圧が上昇しやすくなります。
・過度な運動(心拍数が過度に上昇するもの、頭を低くするポーズなど): 一時的に眼圧が上昇することがあります。
・喫煙: 血管が収縮し、血流が悪化することで眼圧上昇につながることがあります。
・うつ伏せ寝、高い枕、長時間の下向き姿勢: 眼球が圧迫されたり、血流が悪化したりすることで眼圧が上昇することがあります。
・睡眠時無呼吸症候群: 目や脳が低酸素状態になり、眼圧が上がって視神経に負担がかかることがあります。
・カフェインの過剰摂取: 特に遺伝的要素がある人は、眼圧上昇のリスクを高める可能性があります。
「遺伝」
緑内障は家族歴があると発症リスクが高まります。
「病気や薬の影響」
外傷、白内障、ぶどう膜炎などの目の病気や、ステロイド点眼薬の長期使用などが原因で眼圧が上昇することがあります。
眼圧の測定方法
眼圧は、眼科での検査で測定することができます。主な測定方法は以下の2種類です。
・非接触型眼圧計(NCT): 目に直接触れず、空気の塊を吹き付けて角膜の一時的なへこみ具合から眼圧を測定します。「目にシュッと風を当てられる」検査がこれにあたります。痛みはなく、短時間で行えるため、健康診断などでも広く行われています。
・接触型眼圧計(ゴールドマン眼圧計など)
点眼麻酔をした上で、目に直接器具を当てて測定します。より正確な測定が可能で、精密検査や治療効果の確認などで用いられます。
まとめ
眼圧は、眼球内を健康に維持しする大切な役割があります。
人の正常な眼圧値は15,5+2,6mmhgとされ、標準偏差の上限となる21mmhg以下が正常眼圧の範囲となります。また、眼圧は種々なの要因や日内変動することが分かっており房水の生産量と流出量のバランスが崩れると変動します。このように眼圧の変動は眼の異常を知る重要な手がかりとなり正常人の日内変動は、日差5mmhg以内とされ、眼圧の高い眼は緑内障を患っている場合があり、先天性・遺伝性・後天性・外傷性・急性疾患や高眼圧、低眼圧などの眼圧調整機能低下障害など眼圧検査は重要な役割を担っています。眼圧は目の健康状態を示す重要な指標であり、特に緑内障の早期発見と治療には欠かせません。40歳を過ぎたら、定期的に眼科で眼圧検査を受けることをおすすめします。
眼圧の検査方法について
眼圧検査の主な測定方法には、大きく分けて以下の2種類があります。
非接触眼圧計(ノンコンタクトトノメーター)
「原理」
目に直接触れずに、空気の塊(エアパフ)を角膜(黒目の表面)に吹き付け、その空気圧で角膜がへこみ、元の状態に戻るまでの時間やへこみ具合を測定して眼圧を推定します。
「特徴」
・目に直接触れないため、点眼麻酔は不要です。
・痛みはほとんどなく、比較的簡便に短時間で測定できます。
・健康診断や人間ドックなど、スクリーニング検査として広く利用されています。
・ただし、目の緊張などによって、実際の眼圧よりも高く測定されるなどの誤差が生じる可能性もあります。
接触眼圧計(圧平眼圧計)
「原理」 点眼麻酔をして、目の表面に検査器具(プローブ)を直接接触させ、角膜を一定の面積で平坦にするのに必要な圧力を測定することで眼圧を測ります。
「代表的なもの」
・ゴールドマン圧平眼圧計: 細隙灯顕微鏡に取り付けて使用され、現在、最も正確に眼圧を測定できる方法とされています。緑内障の診断や治療経過のモニタリングに重要です。
・手持ち式圧平眼圧計(トノペン、アイケアなど): 持ち運びが可能で、寝たままの患者さんや小さなお子さん、車椅子の方など、姿勢がとりにくい場合や往診時にも使用できます。アイケア眼圧計は、細いプローブを角膜に軽く当てるタイプで、空気の噴射が苦手な方にも適しています。
「特徴」
・点眼麻酔が必要ですが、痛みはほとんど感じません。
・非接触眼圧計よりも精度が高いとされています。
・特に緑内障の専門医は、より正確な値が得られる接触式の眼圧計(特にゴールドマン圧平眼圧計)を重視します。
「補足」
・眼圧は一日のうちでも変動することがあり、また、角膜の厚さによって測定値が影響を受けることがあります。角膜が厚い人は眼圧が高く、薄い人は低く測定される傾向があるため、必要に応じて角膜厚の測定も行われることがあります。
・どの測定方法も一長一短があり、患者さんの状態や検査の目的に応じて使い分けられます。
非接触眼圧計(ノンコンタクトトノメーター)
「原理」
目に直接触れずに、空気の塊(エアパフ)を角膜(黒目の表面)に吹き付け、その空気圧で角膜がへこみ、元の状態に戻るまでの時間やへこみ具合を測定して眼圧を推定します。
「特徴」
・目に直接触れないため、点眼麻酔は不要です。
・痛みはほとんどなく、比較的簡便に短時間で測定できます。
・健康診断や人間ドックなど、スクリーニング検査として広く利用されています。
・ただし、目の緊張などによって、実際の眼圧よりも高く測定されるなどの誤差が生じる可能性もあります。
接触眼圧計(圧平眼圧計)
「原理」 点眼麻酔をして、目の表面に検査器具(プローブ)を直接接触させ、角膜を一定の面積で平坦にするのに必要な圧力を測定することで眼圧を測ります。
「代表的なもの」
・ゴールドマン圧平眼圧計: 細隙灯顕微鏡に取り付けて使用され、現在、最も正確に眼圧を測定できる方法とされています。緑内障の診断や治療経過のモニタリングに重要です。
・手持ち式圧平眼圧計(トノペン、アイケアなど): 持ち運びが可能で、寝たままの患者さんや小さなお子さん、車椅子の方など、姿勢がとりにくい場合や往診時にも使用できます。アイケア眼圧計は、細いプローブを角膜に軽く当てるタイプで、空気の噴射が苦手な方にも適しています。
「特徴」
・点眼麻酔が必要ですが、痛みはほとんど感じません。
・非接触眼圧計よりも精度が高いとされています。
・特に緑内障の専門医は、より正確な値が得られる接触式の眼圧計(特にゴールドマン圧平眼圧計)を重視します。
「補足」
・眼圧は一日のうちでも変動することがあり、また、角膜の厚さによって測定値が影響を受けることがあります。角膜が厚い人は眼圧が高く、薄い人は低く測定される傾向があるため、必要に応じて角膜厚の測定も行われることがあります。
・どの測定方法も一長一短があり、患者さんの状態や検査の目的に応じて使い分けられます。
眼圧でわかる病気
眼圧は眼球の内部の圧力であり、この圧力が異常であると様々な目の病気のリスクが高まります。眼圧測定は、これらの病気の早期発見に非常に重要な検査です。
「眼圧が高い場合」
緑内障(りょくないしょう)
眼圧の上昇により視神経が障害され、視野が徐々に狭くなる病気です。日本における失明原因の第1位であり、早期発見と治療が重要です。
緑内障にはいくつか種類があります。
・原発開放隅角緑内障: 最も一般的なタイプで、房水の排出経路が詰まることで眼圧が上昇します。
・正常眼圧緑内障: 日本人に多く、眼圧が正常範囲内にもかかわらず視神経が障害されるタイプです。視神経が元々弱かったり、血流が悪かったりすることが原因と考えられています。眼圧検査だけでは見つかりにくいため、眼底検査や視野検査が重要です。
・急性閉塞隅角緑内障(急性緑内障発作): 急激に眼圧が上昇し、目の痛み、充血、目のかすみ、頭痛、吐き気などの激しい症状を伴います。一晩で失明に至る可能性もあるため、早急な治療が必要です。
・続発緑内障: 外傷、ぶどう膜炎、白内障などの目の病気、糖尿病などの全身疾患、ステロイド薬の副作用など、他の原因によって眼圧が上昇する緑内障です。
・発達緑内障: 先天的な隅角の異常により乳幼児期に発症する緑内障で、眼球が大きくなる「牛眼(ぎゅうがん)」を伴うことがあります。
高眼圧症(こうがんあつしょう)
眼圧が高いものの、視神経には異常がなく視野欠損もない状態を指します。緑内障に移行するリスクがあるため、定期的な経過観察が必要です。
「眼圧が低い場合」
網膜剥離(もうまくはくり)
* 網膜が眼底から剥がれる病気で、視力低下や視野欠損を引き起こします。眼圧が低下することがあります。
ぶどう膜炎(ぶどうまくえん)
* 目の炎症性疾患で、眼圧が上昇することもありますが、炎症が強いと眼圧が低下することもあります。
* 網膜が眼底から剥がれる病気で、視力低下や視野欠損を引き起こします。眼圧が低下することがあります。
ぶどう膜炎(ぶどうまくえん)
* 目の炎症性疾患で、眼圧が上昇することもありますが、炎症が強いと眼圧が低下することもあります。
眼圧に影響を与える全身疾患
・糖尿病
・高血圧
・心血管疾患
・Sturge-Weber症候群(血管腫を伴う疾患)
・マルファン症候群(水晶体亜脱臼により眼圧上昇を伴うことがある)
・ダウン症候群(発達緑内障を合併する場合がある)
眼圧測定でわかることの重要性
眼圧測定は、緑内障をはじめとする様々な目の病気を早期に発見するための重要なスクリーニング検査です。特に緑内障は、初期には自覚症状がほとんどないことが多いため、定期的な健康診断や眼科検診で眼圧を測定することが大切です。眼圧異常を指摘された場合は、必ず眼科を受診し、詳細な検査(眼底検査、視野検査など)を受けることが推奨されます。
・糖尿病
・高血圧
・心血管疾患
・Sturge-Weber症候群(血管腫を伴う疾患)
・マルファン症候群(水晶体亜脱臼により眼圧上昇を伴うことがある)
・ダウン症候群(発達緑内障を合併する場合がある)
眼圧測定でわかることの重要性
眼圧測定は、緑内障をはじめとする様々な目の病気を早期に発見するための重要なスクリーニング検査です。特に緑内障は、初期には自覚症状がほとんどないことが多いため、定期的な健康診断や眼科検診で眼圧を測定することが大切です。眼圧異常を指摘された場合は、必ず眼科を受診し、詳細な検査(眼底検査、視野検査など)を受けることが推奨されます。