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Topic 45. 黄砂の健康影響は?アレルギー症状悪化のおそれ


12日から13日にかけて北日本から西日本の広い範囲で黄砂が飛来すると予想されています。

黄砂に詳しい専門家は「黄砂には花粉や汚染物質が付着し、アレルギー症状などを悪化させるおそれがある」として注意を呼びかけています。
13日にかけて黄砂 広範囲で飛来

12日は大陸からの黄砂が国内に飛来し、午前中、九州北部や中国地方の広い範囲で観測されています。黄砂は13日にかけて、北日本や東日本の広い範囲にも飛来すると予想されていて、交通への影響などに注意が必要です。

気象庁によりますと、大陸からの北西の風の影響で黄砂が国内に飛来し、12日午前には九州北部と中国地方の広い範囲で観測されています。

物が肉眼ではっきり見える範囲の「視程」は、島根県で5キロ、福岡県で8キロ、佐賀県と長崎県、山口県で9キロ、鳥取県で10キロ、広島県で12キロとなっています。

黄砂が複数の地点で観測されたのは去年3月5日以来です。

黄砂は13日にかけて、西日本に加え北日本と東日本にも飛来し、東北や北海道などでは地表付近の濃度が高くなると予想されています。

太平洋側を含む広い範囲で「視程」が10キロ未満となり、ところによって5キロ未満になる見込みです。

屋外で洗濯物に黄砂が付着するなどの影響が予想されるほか、「視程」が5キロ未満になると交通への影響が発生するおそれがあり、気象庁が注意を呼びかけています。
黄砂…子どもや高齢者への影響大か

黄砂による人への影響について、環境省は、これまでの研究成果などをもとに「黄砂とその健康影響について」としてホームページに公開しています。

それによりますと、黄砂の飛来との関連が報告されていることとして、目のかゆみや結膜炎、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状、気管支ぜんそくや肺炎など呼吸器疾患の悪化をあげています。

黄砂による気管支ぜんそくの入院は、特に子どもと高齢者への影響が大きいとしています。

また、循環器疾患への影響として黄砂の飛来と、心筋梗塞による入院や発症の増加との関連も報告されていますが、黄砂が発症にどのように関係しているかはわかっていないとしています。
予防策は…外出控えるなど
そして、黄砂による健康影響を予防するために、特に呼吸器や循環器に疾患のある人や子どもや高齢者は、より慎重に行動することが望まれるとした上で、環境省や気象庁による黄砂の飛来情報をチェックし、黄砂が飛来しているときは、不要不急の外出を控えたり、不織布マスクなどを着用したりして、黄砂を吸い込む量を減らすよう呼びかけています。
黄砂…花粉や汚染物質 付着
また、黄砂に詳しい聖路加国際大学の大西一成准教授も注意を呼びかけています。

大西准教授が、私たちに見せてくれたのが日本の鳥取県で採取した黄砂でした。
大陸で採取した砂と比べると、少し黒みがかっているのが分かります。

大西准教授は、黄砂が日本に飛来する過程で、さまざまな物質が付着している可能性があると指摘します。

飛来した砂を拡大すると、さまざまな物質が付着しているのが分かりました。
大西准教授によりますと、画面中央の黄色い枠で囲っているのが黄砂だということです。
その右上の青い枠で囲っているのが大気汚染物質で、左側の緑色の枠で囲っているのが花粉の可能性が高く、ありとあらゆる汚染物質が付着しているということです。

その上で、健康への影響について次のように話します。
聖路加国際大学 大西一成 准教授
「(健康への影響は)まず一つ目がアレルギー症状です。黄砂が飛来している時には、肌の症状を訴える人がいます。黄砂は呼吸器を通じて、粘膜にも刺激を与えて、花粉や大気汚染物質も入ってきて、悪化させることもわかっています」
では、どのような対策を講じればいいのか、大西准教授に聞くと、次のように述べました。

聖路加国際大学 大西一成 准教授
「一番の対策はさらされることを防ぐということになります。外出する時間を短くする。洗濯物や布団の外干しを避けるのは重要な対策の一つになります。そして、外出先から帰ってきたら、すぐに洗い流して着替えるということは大切になります」