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Topic 77. 【専門医に聞く】子どもを近視にさせないために「やっていいこと・ダメなこと」(寝かしつけ編)


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【専門医に聞く】子どもを近視にさせないために「やっていいこと・ダメなこと」(寝かしつけ編)

子どもを寝かせる部屋の明るさや、寝る前に本を読むときのことなど、子どもの目を守るために気にしたほうがいいことがありそうです。子どもの近視の治療・研究をしている東京医科歯科大学 眼科学教室の五十嵐多恵先生に、近視予防の観点から、子どもの寝かしつけのときに目の健康の点から「やっていいこと・ダメなこと」を聞きました。

寝る部屋の照明や読み聞かせの姿勢や明るさなどは、どうするのが正解?

画像説明文

睡眠中は目を休める時間でもあります。近視予防という観点から、どのようなことに注意すればいいでしょうか。

Q1:赤ちゃんが寝る部屋を真っ暗にしないと、将来、近視になりやすくなる?
夜、赤ちゃんが寝ている部屋の照明が明るいと、将来近視になりやすいと聞きました。だから、真っ暗な部屋で寝かせるようにしています。

【△】2才までは寝る部屋の明るさと近視のなりやすさに関係があるかもしれませんが、十分な研究が行われていません
「乳幼児を寝かせる部屋を、真っ暗にする、豆電球をつけておく、明るい電気をつけておく、という3つの環境に分け、近視の進行状態を調べた研究では、2才まで明るい場所で寝ていた赤ちゃんは、近視になりやすいという結果が出ています。ただしこの研究には異論もあり、さらに検討が必要ともいわれています。また、照明と近視率の因果関係は、2才以降には見られないとも述べられています」(五十嵐先生)

Q2:布団の中で本の読み聞かせをするときは、ママが手を伸ばして本を持つようにする
寝る前に本の読み聞かせをするのが習慣になっています。本から目が離せるように私が手を伸ばして持ち、子どもにはあお向けになって本を見るように言っています。

【〇】本を読むときは、30センチ以上離して両目で同じように見られる姿勢をとりましょう
「目から20センチより近い距離を見続けると近視が進行します。ママ・パパが手を伸ばして本を持てば、子どもの目と本の間に30センチ以上の距離ができるのでいいですね。また、横向きで本を見るなど、見る物との距離が左右の目で異なる姿勢が習慣になると、視力に左右差が出ることもあるので、注意が必要です」(五十嵐先生)

Q3:薄暗い場所で本を読むと近視が進むからよくない
暗い場所で字を読むと目が悪くなる、と子どものころにいわれていたので、寝る前の読み聞かせは部屋を明るくしたまま行っています。

【△】暗い部屋での読書が、直接近視にはつながるかどうかはまだよくわかっていません
「暗い場所で本を読むことは、近視の進行の直接の原因かは不明です。しかし、眼精疲労を起こす原因にはなります。暗い場所にいると、目は光をたくさん取り込むために瞳孔(どうこう)を開こうとしますが、近くを見ようとするときは、瞳孔(どうこう)が縮もうと働きます。つまり、暗い場所で手元を見ようとすると、瞳孔に相反する力がかかり、目に大きな負担がかかるのです。
でも、幼児はそれほど長い時間本を読まないと思いますし、寝る前に明るい中で本を読むと、興奮して眠れなくなってしまうかもしれないので、ある程度明かりを落として読み聞かせても大丈夫です。親御さんの読み聞かせによって、安心して眠りにつける、そんな環境を大事にしてもらいたいと思います」(五十嵐先生)

Q4 :子どもを寝かせるのが遅くなってしまうけど、寝る時間と近視は関係ない
何かと忙しくて子どもを寝かせる時間が遅くなりがち。でも、寝る時間が遅いのと近視は関係ないですよね。

【×】睡眠と近視には関係があるかもしれませんので、早寝と質のよい睡眠を心がけて
「近視の子どもは就寝時間が遅くて、睡眠時間が短いという調査結果があります。質のよい睡眠を十分にとることは、近視予防のためにも大切なのです。
なお、パソコン、スマホ、ゲーム機など電子機器の画面からも出るブルーライトは、朝や日中浴びることで、体内リズムをリセットする働きがあります。けれども夜に浴びると体を目覚めさせる働きがあるといわれ、寝る前に見ると睡眠の質を下げることに。寝る2~3時間前からは、電子機器は使わせないようにしましょう」(五十嵐先生)

お話・監修/五十嵐多恵先 >

取材・文/東裕美、ひよこクラブ編集部

目を守り、さらに質のよい睡眠に導くために、寝る前に布団の中で過ごす時間は大切です。ちょっと気をつければできることばかりなので、今日から行ってみましょう。